オペラ合唱団にいた時に、谷山浩子さんを、その人が歌う曲たちを教えてもらったことがありました。
それまで少ないながら音楽を聴いてきていて、Coccoをよく聴いていたんですが、Coccoは「痛み」属性の歌手で、谷山浩子さんは「闇」属性の歌手だなと思いました。
さらりと闇を歌い上げるところとか、かわいらしく見える歌の世界の中に
ドキッとするようなコワさがあるところが。
そういった闇を含んだ歌は好きでしたね。
最近久しぶりに聴きたくなったので、その中で、私が好きな曲たちを紹介していこうと思います。
まずは軽いところからで、恋の歌を2曲。
恋するニワトリ
すごく可愛い曲です。動画も可愛い。歌い方も意識して可愛くされているのかなと思いました。最後の皆んなで大合唱する所も好きです。
わたしじゃない月のわたし
ネタバレすると、月に身体を乗っ取られて泣きながら歩き続ける、という不思議な世界が描かれています。結構クセが強いので聞きなれない人には刺激が強いかもしれません。
次は、「闇」って感じの曲ばかり。初っ端から1番重いやつを持ってきているので、今メンタルやられ気味の方は閲覧注意です。
王国。
キング・オブ・闇!です。聴いた時の感想とか当時のブログに書いていたのでリンク貼ろうかと思ったんですけど、久々に読んだら相当イタイので、やめときます。
概要だけ、抜き書きで。
正直アダルトチルドレンのテーマ曲みたいに思ってました。今も思ってますけど。
コメント欄にもありましたけど、自分がもう一人の自分を守っている、二重人格的な曲。という解釈を私もしているみたいです。
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王国が、自分が育った家庭
歪んだ鏡が、親またはその両親から受け継がれてきた価値観
巨大な迷宮が、親の無意識
錆び付いた仮面は、親としての役割
広間に差し込む日差しや砕かれた時計たちは、
機能不全家族のルールによるもの。
翼ある鳥~の辺りは、「王国」自体の意思
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だから、この歌はホントは
この王国からなんとか逃げようとする歌なんですよ。
もしくは、「きみ」だけでも「ぼく」は逃がそうとしてる歌。
闇を見なくていいように目隠しをして、何も知らないままでいいと…。
愛を忘れないように、腕の中で眠らせて慈しむ…。
傷つくことのないように。そういう歌。
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(私の祖父が亡くなったことによって)
王国の主要な部分が崩れて、ずっと逃げ出せるチャンスを窺ってきたけど
しばらくして「ぼく」はこの王国から「出る」必要がないことに気がついた。
そして「きみ」をも飲み込み、「ぼく」はこの国の王になる。
以前の「王国」の意思は全部無視して、鎖国状態だった国を「開国」する。
観光する人が来るかもしれない。
この国を気に入って住んでくれる人がいるかもしれない。
動かない時間の現象にひとときでも癒される人がいるかもしれない。
美しいガラスの花を気に入ってくれる人がいるかもしれない。
歌う泉の歌を、誰か聞き惚れる人がいるかもしれない。
まどろむ風と共に遊ぶ人が出てくるかもしれない。
それらを嫌がる人もいるだろう。
それは誰にもわからない。
もう「きみ」はいないから「ぼく」はこの国に一人。
でもひとりにはならない。
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私の「歪んだ王国」の結末はそんな感じ。
10年も前に書いたものなんだなぁとか思いました。
まっくら森の歌
王国を10とするなら、この歌は2〜3くらいの闇具合。みんなの歌にもなっているので、聴いたことがある人は多いかもしれません。
鳥籠姫
王国の(あまりこの言葉は使いたくないんだけど)洗脳バージョン。でも綺麗な曲です。
犬を捨てに行く
正直いって最後はコロされる情景しか思い浮かばないような、救いのない曲です。
過去ブログから抜き書きーーーー
ぶっちゃけて言うと聞きながら泣いてたんだけど、
この歌に自分の祖父と父親と私の関係性を
重ね合わせていたからだと思う。
捨てられに行く子犬は、私
自転車をこいでいるあなたは、父親
そんで情景的にいうと、
「子犬」を拾って来た「あなた」は家で飼いたいと思い、
連れて帰るんだけど、「あなた」の父親に反対され
拾ったところに戻しに?捨てにいく、というのが
私の感想。
ところが!
捨てにいったのはいいものの、何を思ったのか
その子犬が何度も何度も何度も何度も何度も何度も
「あなた」のところに戻ってくる。。。
最初は情があったりもしていたが、あまりにも
戻ってくるので、怒りに変わっていったという寸法。
オレが親父に怒られるだろー!的な怒りで。
なんつーか、そういう情景が浮かんできて
あまりにも似合いすぎて数日へこんだ。アホだ。
なんつーかね、遠いんだよね。父も、母も。・・・祖父も。
ココロの距離が他人の距離な感じ、家族の距離じゃなく。
ーーーーここまで。
意味なしアリス
猛毒です。
よその子
画像はないやつてす。
これはもう本当にうつ気味の人は聞かない方がいい曲です。紹介しててなんですが。
死と再生を司る冥王星みたいな曲です。下手したら心が壊れます。
でも強さをくれる曲だと思ってます。
聴いても大丈夫だと思える基準は、心許せる人が1人でもいれば大丈夫だと思います。
私が大丈夫だと思えたのは、オペラ合唱団の人たちがいてくれたからでした。今は遠く離れてしまいましたが。
以上、8曲でした。