現実と幻想のはざま(三改)

日々の中で色々刺激を受けて思ったことや感じたことなどを書いています。あと米津玄師の楽曲MVの解釈と考察など。

「エンタメが死んでいかないようにするには」から考えたこと

7/29、Pinterestで見つけた言葉を追加。

ゆえのです。

いつも読んで頂いてありがとうございます。

 遅くなりましたが、

今回も前回に引き続いて、自分にできることは何かを考えていく記事になります。

 下記のページを読んで自分なりに考えたことを書いていきます。長いです。

 

comemo.nikkei.com

 こちらのページは凄く参考になって、この竹田ダニエルさんのTwitterもフォローさせて頂いたんですが、下記の文章やそれに関連するツイートなどには…なんていうか賛同の意やいいねを押せなくて、それは何故だろう?と自分の気持ちを考えてみました。

 

抜き書きーーーーーー

「〜しかない」という構文に危険を感じる、という発言に対して「揚げ足取りだ」という意見も寄せられた。他人の意見を変えるつもりは毛頭ないが、実際にコメント欄でも「ファンにできることはCDを買いまくることしかない」「曲を聴きまくることしかない」と書いている人も多く見受けられる。そうやって支援者をはじめとした人々が社会に対して消極的になり、実際に起こせるアクションに対する視野が狭まっていくことに繋がってしまうというのが残念ながら現実だ。

ーーーーーーここまで

 

mobile.twitter.com

 

参考記事としてこちらも載せておきます。

「目の前の試合をやることしかできない」?──アスリートも例外ではない「現場プロフェッショナルロマン主義」の罪|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

 

心苦しくなった理由その1、

>選手とかアーティストとかではなく、一人の市民として動いてから

とありましたが、多分そう動いても周りはそう見ないことを本人たちが1番理解しているのではないかと思ったからです。

失礼な言葉になると思いますが、スポーツや芸術から離れたところで何かを言ってそれが通じるのなら、この人たちはスポーツや芸術を仕事にしてないのではないかということを思いました。この話は卵が先か鳥が先かみたいな議論になりそうなので、ここでやめておきますが。

 

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この「スティグマを増長する同調圧力」は既に起きました。ロッキンフェスに出演予定だったRADWIMPSのボーカル野田洋次郎さんが、フェス中止に対するコメントを翌日の7/8にご自身のインスタやTwitterなどで発信されましたが、7/10土曜日にその洋次郎さんに関するニュースがありました。

参考リンクはこちら。

RADWIMPS野田洋次郎「泥酔&ハグ」朝まで男だらけの泥酔誕生日会(NEWSポストセブン) - Yahoo!ニュース

 

要約すると、7/5が洋次郎さんの誕生日でその会を開いて朝まで飲んでいた、という記事がすっぱ抜かれたのです。

この野田洋次郎さんという方は、米津玄師さんが尊敬している先輩で大好きな人なので、私もファンとまではいかないんですが、その人となりや発する言葉に少し注目したりもしてました。

なので、正直いってこのニュースを見た時は、おいおいおいおい!しっかりしてよ!とか思ったんですけど…何で7/5の深夜に起きたことが7/10にニュースになっているのかということと、フェス中止になって洋次郎さんが音楽業界を取り巻く今の環境への憤りのコメントを発表した後になってからこのニュースが書かれたことを考えると、

 

>アーティストが政治や社会問題に言及すると「大人しく音楽だけに集中しろ」という意見が多く寄せられている状況がいつも苦しい。そのスティグマを増長する同調圧力

が発動したとしか考えられなくて、薄気味悪く感じました。

 

それともう1つなんかモヤモヤしている感じで、それが洋次郎さんに対してなのかそれとも他のものに対してなのかが分からなくて、またモヤモヤしていました。

もうこのニュースに関しては、洋次郎さんやこれに参加していた人達がこれでコロナになったということが確定してから出せばいいのに!そしたら思いっきり蔑めるのに!とかも思ったりしました。

 

そして見つけたのがこちらのツイートでした。

mobile.twitter.com

私もここで引っかかっていたんだなということが分かりました。

>「批判する資格を得るため」に『自粛』をしなければならないのか

っていうところ。

もっと書くなら違和感を感じたのは、声を上げるなら「品行方正」な人物でなければならない、という暗黙知のところです。

基本的には、国民が政治に意見するのは「参政権」を行使しているだけですから、何ら問題はないはずなんです。。

 

それに伴って、下記にリンクを貼りましたが、この「誰が言ったかの重要性」になんか違和感を感じていた理由も分かりました。

blog.tinect.jp

抜き書きーーーーーー

アレックス・ペンドラントは、こう結論づけている。

「人は仲間の言うことは信用するが、他人は信用しない。」

多くの人々が政治家や弁護士一般を不審に思う一方で、個人的に知っている政治家や弁護士個人に対しては信頼感を抱くのは、それが理由である。

これは、集団間に差別意識をもたらすものであり、ときには集団間の抗争にまで発展する。

ーーーーーーここまで

これが「アーティストやスポーツ選手」に向けられた場合と言っていいのか分かりませんが、「個人的に知っている」=その人のファンとも言い換えることができるのかもしれませんが、前提条件としてその人が「品行方正」な人物であることが必要だ、という感じがしたのです。

 

実際米津さんのファンの方たちの間でも、洋次郎さんに対して今まで響いた言葉の重みが変わってくるとか、示しがつかないとか、そういう感想を見たりしました。正直言って自分もそうです。

でもそれとこれとは実質関係ないはずなんですよね。

 

こちらのツイートでもあるように、

mobile.twitter.com

 

>そのことについてリスクを負っていたのは他ならぬ野田自身。

この一言に尽きるのでは、と思いました。

 

そしてもう1つ。

anond.hatelabo.jp

こちらの記事は、凄く納得できました。ありがとうございます。私は野球観戦もサッカー観戦もしてないので目から鱗の内容でした。

抜き書きーーーーーー

ロッキン側も、実効性はともかく「ファンが会場外で集結しないような取組を出演アーティスト側に求める」という一文を書いて公表することをやれば、茨城県医師会は折れてくれたかも知れないね。

あとついでに書いておくけど、ロッキン中止に対して怒りの声を挙げたRADWIMPS野田洋次郎が直後に飲酒泥酔大規模誕生日パーティーやってたネタをすっぱ抜かれたのは美しいと思いました。JとNPBガイドラインに照らし合わせたら、初犯で当面の間試合出場停止、再犯で解雇になるレベル。

ーーーーーーここまで

もしこういう取り組みが実際に為されていたら、野田さんの行動は問題になるレベルだと私も思いました。

 

 

そして1が長くなりましたが、心苦しくなった理由その2。

 声を上げた人に(恐らく)殺到するだろう、思考や怒りや行動の委託者たちがいるということです。以下の辻さんの言葉を拝借しています。

 影響力があるということは、そういう人たちも群がるということだと思います。

それをどうやって回避するかというと…結局は声を上げないことに繋がるのではないかと思いました。

 

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>自分の未来を誰かに委託することに慣れてはいけない。

この歳になってまでも自分が不甲斐ないのを親のせいにする私のような人間が何言ってんだって感じですが、本当にその通りだなと思いました。

 

 

あと、これって「受け身ボケ?」っていうことなのかなぁと思うことがあったので加えて書いておきます。ツイートを引っ張ってくると正直いってその人への個人攻撃になりかねないのでやめますが、1ヶ月ほど前にこんな概要のツイートを見かけました。

私個人の意見になりますので誰にとっても正しいという訳ではありません。

 

米津さんに関することなんですけど、

>あれだけ敏感に気がつく人だから、疲れちゃうことも色々あるだろうし、話したくなったらフラッと立ち寄れるような、心を癒せる休憩場所みたいな空間を作って待っていたいな。

というようなものでした。

最初はそうだなぁと思っていいねを押したのですけど、自分の精神的な調子?が悪い時になんか凄い気になって頭の中でぐるぐるしてて、何がそんなに気になるんだろう?と考えたら…まぁ待ってるだけならラクだよねー、私もラクがしたいよ、ということだったみたいでした。

 

これは、6月中に米津さんがかなり珍しくインスタライブを二週連続でやったことがあって、その終了直後に書かれたもので、これの何がマズイと感じたかというと、実際には何も提供しているものは無いにも関わらず提供している気持ちになっている、という点だと思いました。

このツイートをした方がInstagramの創設者の一人とかなら、場所を提供するという意味で『心を癒せる休憩場所みたいな空間』ということも意味が通るかと思うんですけどそういうわけではない。そして米津さんはここで休憩しているわけではなく、仕事の一環としてオンラインではあるけどライブのMCをやっているということ。※『お酒』を飲んでやっているけども。

話したくなったからというのはあるかもしれないけど、あくまで仕事の一環で価値を提供しているのは米津さん側だということ。

 

このツイートにいいねをした人が他にもいるということと、この方や私含め諸々のファンの方たちは、Instagramで提供している場で、米津さんから提供してもらっているライブ配信をただ聴いているだけなのに、まるでこちら側がそういう場を提供して話をしてもらっているかのように錯覚する、ということ。

辛辣なことを言いますが、それは「受け身ボケ」以外の何者でもないなということを考えました。反面教師にさせていただきました。

 *****

あと、うまく言語化できなかった言葉をPinterestで見つけたので紹介しておきます。

>誰かを好きになった時こそ仕事や勉強を頑張れよ。

>「周りが見えないくらいあなたに夢中です」より

>「あなたと出会ってから、仕事や勉強も充実してとても幸せです」の方が、言われる側は嬉しいです。

ってやつ。

私の場合は、米津さんの歌や楽曲に力をもらって、自分がやるべきことに向かって行く方が好きだからそうしてるということです。

*****

 

※インスタライブ中、米津さんはいつもお酒を飲んでやっていますが、この文章を書いた後…飲んでるのってホントにお酒かなぁっていう疑問がちょっと湧いてきました。都合が悪かったら消しますけど。

インスタの記録を読んでいて、少なくとも6/14のインスタライブの時は飲んでいるのはお酒ではないんじゃないかなと思いました。

根拠は2つ。

6/15.16辺りで放送されたTBSのインタビューで「飲みに行けなくなったらお酒が好きではなくなった」という主旨の発言をしていること、

6/14のインスタライブ中、何を飲んでいるのかを聞かれて答えた後にやけに「よろしくお願いします」と連発していたこと。

これは(飲んでいるのは『お酒』ってことで)よろしくお願いします、という意味に取れなくもないなと思ったりもしました。

まぁ米津さんのインスタライブは声だけの配信だし画は映らないから(映ったとしても誤魔化しようなんていくらでもあると思うけど)本当にそうなのかどうかは米津さんが言っている言葉のみで判断するしかないんですよね。まぁホントにお酒飲んでいるのかもしれないし。単なる演出に過ぎないのかどうかは米津さんにしか分かりませんけどねー。

 

 

心苦しくなった理由その3。

「エンタメが死んでいかないようにするには」どうしたらいいかを考える際、アーティストの方たちスポーツ選手の方たちとそれ以外の人たちの関係性も今一度問い直した方がいいのかなということを考えました。

どうしてエンタメが死んだら困るのかというと、これからも楽しませてもらいたいからで、もっと身も蓋も無い言い方をすれば、これからも「消費」していきたいからだと思うんですよね。

ファンとアーティストや選手の関係性を考えるなら、ある側面では、前者は消費『する側』で、後者は消費『される側』なんですよね。

そして力関係なことを言えば、前者が強者であり、後者は弱者になると私は考えています。

コミュニケーションと同じです。伝わるかどうかは受け手側にかかっている、という点で。

 

前の記事で、「母音と子音〜音・音楽について/ルドルフ・シュタイナー」の抜き書きをしましたが、自分の言葉を挟むかどうか悩みました。

「社会にどれだけ要らないと言われても、人が人として在るために音楽は必要です。それを忘れないでください」みたいなことをね?書けば絶対感動する人はするでしょう(笑)

 

でも私は消費する側であり強者側なんですよね。そっち側に立っている自分がそれを言うのは狡いだろうと思いました。

でも前回の記事で、「母音と子音〜音・音楽について/ルドルフ・シュタイナー」を伝えることは必要だと思ったし、あの…これ、もし良かったら…みたいな感じで置いとくしかないなと思いました。自分で言うのも何なんですが。

 

そこの関係性とか考えると難しいなぁと思いますけど、自分にできることをこれからも考えていこうと思います。

かなり長くなりましたが。終わり。