現実と幻想のはざま(三改)

日々の中で色々刺激を受けて思ったことや感じたことなどを書いています。あと米津玄師の楽曲MVの解釈と考察など。

【閲覧注意】米津玄師の楽曲「Paper Flower」の歌詞解釈と考察

ごきげんよう、ゆえのです。

読んで頂いてありがとうございます。

 

遅くなりましたが、予告通り米津さんの楽曲「Paper Flower」の歌詞解釈と考察を書いていきます。

発売日は2018/03/14で、メジャー通算8枚目のシングル「Lemon」の3曲目に収録されています。

かなり前に米津さんの楽曲の解釈考察は終了します宣言をしていましたが、最近なんとなく気になってシングルを通して聴き込んでいて、あ、なんか軸を見つけられたかも!と思ったので書くことにしました。私の解釈と考察のやり方は、その楽曲を貫く「軸」を見つけて書いているので、その軸を見つけられないことには書けないので(しかもそんなに積極的に探しにいってないので)気まぐれ過ぎて一旦終了宣言しておいた方がいいだろうということで書いただけなので、また他の曲でも軸を見つけられたら書いていこうと思います。

 

 

ということで今回見つけた軸は、「Lemon」の後日談なのでは?ということです。

概要としては、年月が経っていつまでもこのままでは駄目なのではないか?という思いとご縁というか周りのアプローチ等があって、新しく恋をしようとしてみた(ぶっちゃけ言うと寝てみた)けど、気持ちを持っていけなくて沈んだ、ということなのではないかと考えました。

 

前提として、歌詞に何回も出てくる「あなた」とは誰か?という疑問も、私はその対象になる人は「1人」ではなく、少なくとも「3人」もしくは4人いると考えました。厳密に書くと4人だけど内2人は立ち位置としては同じなので、まとめちゃって「3人」でもいいかなと考えたりしました。

 

ここで今回の解釈考察の注意点として、ほぼ妄想と言ってもいいくらいのフィクションになっているので(でも結構筋は通っていると思う)こんな解釈もあるんだーくらいの思いで読んで頂けたら幸いです。

 

続けます。

1番のAメロで出てくる

>祈るように眠る あなたを見ていた

の「あなた」は、新しい恋のお相手だと考えています。「Lemon」の楽曲の残された人がこの曲の主人公であると想定しているので、前半の「祈るように」の歌詞の祈っているのは誰か?の答えはその主人公であると考えています。

ここの歌い方が、主旋律とは独立しているように歌われているので、主人公の心の状態を歌っているのかなと思いました。

 

なのでここの歌詞の解釈は、

(主人公が)祈るように、眠るあなた(新しい恋の相手)を見ていた

ということになります。

 

次。

>あの時あなたはなぜ泣いていたの?

の「あなた」は、最初「Lemon」の時に亡くなった恋人のことを指すのかと考えましたが、「あの時」が、その恋人が生きていた時間を指すのではないなと思って、主人公が新しい人と事に及んだ時のことを指しているのではないかと考えました。

なので、この歌詞での「あなた」は主人公自身ではないかと思いました。それをすることを選んだ自分とそれをしたくない自分とが、主人公の中で分離している、ということです。

 

ちなみにぶっちゃけて書くと、この曲の1番と2番のAメロの時間的なものは、両方とも「事後」を指していると考えています。

生々しくてすみません。

もう一つぶっちゃけると、1番で出てくる新しい恋の相手と2番で出てくる相手は人が違う、と考えています。上で、「厳密に書くと4人だけど立ち位置的には同じだから3人」と書いたのは、同じ立ち位置だけど人が変わっている、という意味です。

 

そして最後に出てくる、2番のサビの歌詞

>私は未だにあなたへと
>渡すブーケを作る陰気なデザイナー

の「あなた」が、「Lemon」で亡くなった恋人、が対象になっていると考えました。

 

前提としては以上です。

新しい恋の相手がどういう人か?という想定は、歌詞の解釈考察の中で書きます。

 

公式からMV等は発表されていないので、歌詞のみで解釈と考察をしていきます。

 

引用元 https://j-lyric.net/artist/a0579b7/l0454b6.html

歌詞、抜き書きーーーーーー

言葉が出ない 何をしていても 最後に残るのは グズついた 愛
(祈るように眠る あなたを見ていた)
車は向かう トンネルを通り ストローみたいに あなたの胃の 中へ
(祈るように眠る あなたを見ていた)

ーーーーーー

1番のAメロ全般から、この新しい恋の相手がどういう人かを考察してみましたが、亡くなった恋人と主人公の共通の友達だった人ではないのか?と考えました。

「グズついた愛」は腐れ縁のように思えるし、「車」はこの情事のことを指しているように思いました。「あなたの胃の中へ」とはこのことを“消化”できたのは相手だけ、と解釈することができると思いました。

 

ーーーーーー

広告に悪意のグラフィティ ボコボコの自動販売
知った風にはにかんでみたり 知らないふりでニヤついてみたり
陸橋の手すりに登り お月様眺めてふらり
ほころんだ空洞の中で ここだけが世界の終わり

ーーーーーー

グラフィティの意味は、落書き、主にスプレーを用いて、電車の車両や高架下の壁など、公共の場に描かれる文字および絵のこと。「ストリートアート」とも呼ばれる。

上記が悪意を持って書かれていると判断したこと、Aメロの前半で友人であった新しい恋の相手と関係を持って満足したのは相手だけ、ということで、上手いこと言われて唆されたと主人公は受け取ったのかなと考えました。

「ボコボコの自動販売機」は、八つ当たりされた自動販売機を指していて、実際に相手をボコボコした訳ではないんだけど、イメージとして表しているのかなと考えました。

 

ここまでの歌詞の内容の時間的なものを「事後」だと判断したのは、ここまでだけで結構きわどい比喩がいくつも表現されているからです。みなまで言わないけど…。

あえて言うとしたら、トンネルとかストローとか“ほころんだ”空洞とか、ねー。ヤバくね?

 

ーーーーーー

言いたいことなんてそんなない 想像より二人はくだらない
白けた日々よ泡になれ ハレルヤ

ーーーーーー

「想像より二人はくだらない」の二人は、主人公とその友人だった人だと思いました。

 

ーーーーーー

目の前の思い出が消えていく
あの時あなたはなぜ泣いていたの?

ーーーーーー

「目の前の思い出が消えていく」とは、その友人と亡くなった恋人との3人での思い出を指しているのだと思いました。

 

ーーーーーー
花が落ちるスピードで歩いていく
止まることのないメリーゴーラウンド

ーーーーーー

「花」とは、その友人だった人に感じていた“友愛”と言えるもので、それが「落ちる」とは失くしていくということなのかなと考えました。

「止まることのないメリーゴーランド」は、同じところを廻るだけの思考のことを指しているように思えました。

 

ここまでで1番は終わりで、この間奏中にしゃっくり?のような音が前奏の音に追加されているなと思いました。

 

ーーーーーー

寝室から出るとそこはまた寝室 部屋を出る自分の背中が見えた
(祈るように眠る あなたを見ていた)
清潔な空気で汚れてしまった 窓の外ブランコが揺れるお庭
(祈るように眠る あなたを見ていた)

ーーーーーー

2番の歌詞では1番とはまた違う人と関係を持ったと解釈しています。その相手がどういう人かを歌詞から考察してみると、「Lemon」のこちらの歌詞からあえて引っ張ってきて、

>言えずに隠してた昏い過去も
>あなたがいなきゃ永遠に昏いまま

恋人に言えずに隠してた昏い過去って性的な関係関連のことくらいしか思い浮かばないんですけど(体を売ってたとか…)その頃の関係者が連絡を取ってきたとかどうだろう?と思ったりしました。しかもその人も大切な人を亡くしているという“同じ境遇の人”とか。

だから、「部屋を出る自分の背中が見えた」というのは、本当はその相手を見ているんだけど、主人公と同じ境遇だから自分と重ねて見ている、というかそういう風に解釈しました。

 

>清潔な空気で汚れてしまった 窓の外ブランコが揺れるお庭

同じ境遇の者同士で慰め合ってみたけど、結局相手の心の中には入れなかった、自分とは違うところにいる人だったということが分かっただけだった、ということなのかなと解釈しました。

 

ーーーーーー

遠くで湧き上がるコメディ その裏に隠したトラジティ
フィキサチーフで仕上げたヒューマニティ 巧妙に謳った神様のパロディ

7号線レイトショー帰り 全てがスロウになるあまり
喧騒さえ眠る最中で ここだけが世界の終わり

ーーーーーー

その滑稽さ(コメディ)と

「その裏に隠したトラジティ」のトラジティの意味は、大損害や不幸をもたらす出来事、

「フィキサチーフ(定着剤)で仕上げたヒューマニティ(人間らしさ)」

「巧妙に謳った神様のパロディ(模倣)」は、神様みたいに相手を救いたかった(自分も救われなかった)けど、結局救えなかった(救われなかった)ということのかなと考察しました。

 

ーーーーーー

言いたいことなんてそんなない 想像より二人はくだらない
白けた日々よ泡になれ ハレルヤ

ーーーーーー

1番と同じ歌詞なので、「二人」は主人公と同じ境遇の相手のことだと思いました。

 

ーーーーーー

積み上げた塔が崩れていく
所詮その程度の知育玩具

ーーーーーー

「積み上げた塔」とは、「失恋の傷は新しい恋で癒す」とか「喪失感から立ち直る方法」といった哲学というか自己啓発というか、自分を奮い立たせてきたものが「崩れていく」ということを指しているのではないかと思いました。

 

ーーーーーー
私は未だにあなたへと
渡すブーケを作る陰気なデザイナー

ーーーーーー

ここでの「あなた」とは、前提で書いたように「Lemon」で亡くなった恋人、が対象になっています。

その上で「デザイナー」の意味を考えると、デザインの本質的な意味は

>目的のある行動、つまり特定の問題を解決するための計画であるということ

とあって、「デザイナー」とは特定の問題を解決する人だということができると思いました。

そしてそれに「陰気な」のように“な形容詞”が付くことによって、あまり問題解決に積極的でないとか明るくないというような、消極的な意味合いになるのだと解釈しました。

 

更に、「ブーケ」とは結婚式などで2人が結ばれる時に使われるような花束と考えるなら、まだ全然忘れることができないことを表しているのだと解釈しました。

 

ちなみに最初の方の歌詞で、

>前半の「祈るように」の歌詞の祈っているのは誰か?の答えはその主人公であると考えています。

>ここの歌い方が、主旋律とは独立しているように歌われているので、主人公の心の状態を歌っているのかなと思いました。

>なのでここの歌詞の解釈は、

>(主人公が)祈るように、眠るあなた(新しい恋の相手)を見ていた

>ということになります。

と書きましたが、無意識のうちに新しい恋の相手が亡くなった恋人であったなら…という思いがあったのではないかと思ったりしました。

 

 

この後の間奏ではだいぶ不協和音が溢れてきていて、それどころか足掻いたことで「Lemon」の時よりもさらに壊れて行っているように感じました。

 

ーーーーーー

目の前の思い出が消えていく
あの時あなたはなぜ泣いていたの?
花が落ちるスピードで歩いていく
止まることのないメリーゴーラウンド

ーーーーーー

積み上げた塔が崩れていく
所詮その程度の知育玩具
私は未だにあなたへと
渡すブーケを作る陰気なデザイナー

ーーーーーー

サビは上で解釈しているので省略します。

ーーーーーーここまで

 

この曲を解釈するのは野暮だったかな〜と思いつつ。

言葉の意味合い的なことは書けるけど…音や米津さんの声の感じとか言葉にするのは難しいですね。聴けば分かるんだけど。

終わり。