現実と幻想のはざま(三改)

日々の中で色々刺激を受けて思ったことや感じたことなどを書いています。あと米津玄師の楽曲MVの解釈と考察など。

私が考える、米津玄師の楽曲に惹かれるところ1

9/2、次回の更新で書くこととかを追加。

ゆえのです。

いつも読んで頂いてありがとうございます。

 

今回は、ツイッターで「米津さんの曲に惹かれるのは[視点]に要因があって、簡単に言うと、米津さんの楽曲はルビンの壺なんです。」と仰っている方のツイートを読んで、私の場合は何だろうなと考えてみた、という話です。

 

ルビンの壺は、こちら。

ja.m.wikipedia.org

ちょっと画像で見えているけど、白い部分や黄色い部分で壺として見るか、向き合った2つの顔として見るかという2通りの見方がある、ということで、この方が仰っていたのは、米津さんの楽曲は複数の見方ができる、ということだと私は解釈したんですけども。

 

私の場合はちょっと違っていて…というか自分の物の見方自体が人とは変わっているという所も多大に影響して、「そのままの歌詞で意味が通るってところ」が米津さんの楽曲に惹かれる要因だったりしてます。

 

例えば最初の頃に書いたLemonの歌詞解釈。

米津玄師「Lemon」の歌詞の解釈と考察 - 現実と妄想のはざま(改)

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夢ならばどれほどよかったでしょう
未だにあなたのことを夢にみる
忘れた物を取りに帰るように
古びた思い出の埃を払う


戻らない幸せがあることを
最後にあなたが教えてくれた
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ここで「戻らない幸せがあることを」と書けるのは凄いなぁと思いました。

以前小説で「愛する人が死んだら蘇って欲しいと思うのが、人として当たり前の感情でもある」という内容の文章を読んだことがあって、それを踏まえても「戻らない」ことを「幸せ」と捉えられるのは本当に凄いと思います。

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それと同じ意味合いを持つ宇宙の法則とも言えるものが、この歌詞に含まれていると思うんですよね。
それは「死んだ人は蘇らない」という、格好よく言えば「生死の理(ことわり)」があること。
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「それ」がきちんと機能しているということは、とても喜ばしくしあわせなことなのだ、と。

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っていうことを書いたんですけど(最後の一文はほぼ皮肉だったんですけど)普通なら「幸せが戻らない」っていう、「幸せ」に「戻らない」の言葉がかかる解釈をすると思うんですよね。

私はこの順番通りの歌詞で「戻らない(生き返らない)幸せがあることを」という風に受け取って、それが軸になってLemonの歌詞解釈と考察をしたんですけど。

 

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「戻らない」という言葉には二重の意味があって、
魂が身体に戻らない=あなたが死から戻らない
になっているのだと思いました。

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つまりLemonで描かれている死の意味も二重になっていて、死んだ時の悲しみや苦しみも“あなた”の存在の“消失”として、その変化をあなたが確かに存在していた証として共に受け入れることができていたけど、そうなってしまったらもう戻ってこないことも受け入れなければならないという、もう1つの死として描かれていると思ったんですよね。

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9/2

 書いてから、この部分をやっと言語化できたなと思いました。

それに伴って、インスピレーションが下りたというかある楽曲の軸を見つけた感じがしました。

次回の更新は、米津さんの前身であるハチさんの楽曲「ドーナツホール」の解釈と考察を書いていこうと思います。

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よく人は二回死ぬって聞きますよね。肉体としての死と、その人のことを覚えている人が誰も居なくなった時に訪れる、記憶として死と。

それと同じような感じなのかなと思ったりしました。

MVの解釈と考察は特にしてなかったんですけど、歌い手である米津さんが生者で、踊っている女性が死者(の魂)を表しているのかなと思いました。目の前で踊っていても見えないし、存在を感じることはもうできないということを表しているのかなと考えています。

 

あとある所で読んだ話ですが、「切り分けた果実の片方の様に」も超絶に巧い歌詞だと書かれていました。

一心同体だったけど、まず切ったら二度と1つには戻らないし、

片割れは絶対それじゃないとダメだし、

どのレモンでも良い訳ではなくてこのレモンじゃないとダメだし、

色んなことを一言で言い切った、と書いてありました。

なるほどなぁ〜と思いました。

 

 

あと、楽曲「Undercover」。

米津玄師、楽曲「Undercover」の解釈と考察 - 現実と妄想のはざま(改)

これもそのままで意味が通るのが凄く面白かったです。

 

今のところ強烈に思い出すのはこの2つですね。

シリーズ物としてちょっと書いてみようかなと思います。

といってもそんなに数はないと思いますけど。

とりあえず終わり。