はい。 米津玄師の楽曲「アイネクライネ」MVの解釈と考察とちょっと「眼福」の感想を書いていきます。
2014/04/01にYouTubeで公開されていて、同年04/23にリリースされた、2ndアルバム「YANKEE」に収録されています。
先に言うと、この女の子は人間ではなく、米津さんが出した「かいじゅうずかん」という本の最後に紹介されている「かいじゅう」なのではないかと考えました。
かいじゅうずかんは、2016/12/10に発売されています。2019/08/30に復刻版・新装版として再販されているようです。
YouTubeのコメント欄で「似ている」と書いている方がいて、共感したので、そういう路線で行ってみようと思いました。
ネタばれになりますが、その「かいじゅう」の説明文を載せておきます。
【体のつくりは人間とまったく違うが、見た目は人間そのもの。
話す言葉も感覚も人間と同じで、自分自身自分のことを人間だと思っている。自分がかいじゅうであることを知らずに死んでいく人も多い。】
これを前提にして解釈と考察を進めていきます。
今回は、映像から６０％歌詞から４０％の割合になるかなと思います。
歌詞ーーーーーー
あたしあなたに会えて本当に嬉しいのに
当たり前のようにそれらすべてが悲しいんだ
今痛いくらい幸せな思い出が
いつか来るお別れを育てて歩く
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ここまで歌った後に、彼女がこっちを見る仕草をするのですが、実をいうと…初めて見たとき、それがちょっと不気味な感じに見えてしまいまして（すみません）なんかこの子人間っぽくないなって思って、件のコメントを読んで、なんか納得したのでした。（今はもう慣れました）
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誰かの居場所を奪い生きるくらいならばもう
あたしは石ころにでもなれたらいいな
だとしたら勘違いも戸惑いもない
そうやってあなたまでも知らないままで
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これは、女の子が男の子に出会って恋をして、まだその子の身辺状況を知らないことから出てきたのかなと思いました。既に彼女がいたら、っていうことなのかなと。
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あなたにあたしの思いが全部伝わってほしいのに
誰にも言えない秘密があって嘘をついてしまうのだ
あなたが思えば思うよりいくつもあたしは意気地ないのに
どうして
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ここの歌詞の「秘密」が、自分が『かいじゅう』であると自覚していることからきているのだろうと思いました。
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消えない悲しみも綻びもあなたといれば
それでよかったねと笑えるのがどんなに嬉しいか
目の前の全てがぼやけては溶けてゆくような
奇跡であふれて足りないや
あたしの名前を呼んでくれた
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そう考えると、女の子が“種族の違い”に苦しんでいるという風に解釈できるなと思いました。
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あなたが居場所を失くし彷徨うくらいならばもう
誰かが身代わりになればなんて思うんだ
今 細やかで確かな見ないふり
きっと繰り返しながら笑い合うんだ
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きっと男の子の方に何かがあって、『かいじゅう』である自分には何もできないけど、それでも自分の前では笑ってくれてる彼のために、せめて知らないふりをしよう、ということかなと考えました。
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何度誓っても何度祈っても惨憺たる夢を見る
小さな歪みがいつかあなたを呑んでなくしてしまうような
あなたが思えば思うより大げさにあたしは不甲斐ないのに
どうして
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ここで、「祈る」は分かるけど、「誓う」っていうのがちょっと意味が分からないなと思いました。自分の「かいじゅう」の部分が彼に害を及ぼすかもしれないと思っているのであれば、意味は通りますけど。それはなかなか上手くいきそうにないことを怖がっているように思えました。
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お願い いつまでもいつまでも超えられない夜を
超えようと手をつなぐこの日々が続きますように
閉じた瞼さえ鮮やかに彩るために
そのために何ができるかな
あなたの名前を呼んでいいかな
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「越えられない」というのが、「種族の違い」もあるし、自分の不甲斐なさと戦うことも指しているのではないかなと思いました。
そして、次の歌詞までの間奏で、女の子と男の子が互いに、強い風が吹いて反対になってしまった傘を持つ場面があるんですが、この傘が、宇宙と交信するアンテナのように見えてしまって…それがまた点滅を繰り返していて、男の子の方の傘（アンテナ）が彼に覆いかぶさっているところから、ん？なんか送受信とかしているのかな？ということを考えました。
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産まれてきたその瞬間にあたし
「消えてしまいたい」って泣き喚いたんだ
それからずっと探していたんだ
いつか出会える あなたのことを
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「かいじゅう」として産まれてきてしまったことを嘆いているようにも思えました。この女の子は最初から自覚していることから「かいじゅう」として？の力が強そうな感じを受けるので、実をいうと、男の子が自分と同じ「かいじゅう」であることに気づいたんじゃないかと思ったんですよね。
最後の「あなたのことを」でハッとするように顔を上げる描写があるので。
人のオーラが見える人がいる、人から出る波動が音楽になって聴こえる、ようなそういう特殊能力みたいなを感じ取れる人間がいるというのをよく漫画などで読んだことがありますけども、実際私もオペラ合唱団に居たころ、そういうことができる人に会ったことがありました。霊も分かるし、以前私が書いた「運命の相手」もその人は分かるようでした。
ちなみに私は、そういうのは全然聴こえないし、分からないんですけどね。直感として漫画や文章などで問いの答えを見つけ出す？もらうことは人より多いのかもなと思うくらいです。
話が逸れました。戻します。
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消えない悲しみも綻びもあなたといれば
それでよかったねと笑えるのがどんなに嬉しいか
目の前の全てがぼやけては溶けてゆくような
奇跡であふれて足りないや
あたしの名前を呼んでくれた
あなたの名前を呼んでいいかな
ーーーーーー
つまり、男の子と相思相愛になったという喜びだけではなくて、今まで苦しんで泣いてきた「種族の違い」も気にすることなく、安堵しているようにも思えました。
まぁ確かめるようなことはこの女の子はしないような感じもしますけど、男の子の方は気づいていない可能性の方が高いでしょうし。
という感じの解釈と考察になりました。
アイネクライネの意味を調べたら、こんな言葉が出てきました。
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タイトルの「アイネクライネ」の意味は、ドイツ語のアイネ＝ある、クライネ＝小さな、の二つから成り立っています。
ある小さなに続く言葉は聴き手の様々な解釈に任せるという米津玄師さんの意図したものだと思います。
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「ある小さな」に続く言葉は、私の場合は、「想い」なのかなと考えました。
終わり。
続いて、「眼福」の感想を書きます。
「 アイネクライネ」と同じく、2ndアルバム「YANKEE」に収録されています。
先に結論を言うと、アイネクライネの男の子目線から書かれたのかなと思いました。
下の動画は、YouTubeで9月中旬に見つけたんですが、最初はあまりそう思っていなかったんですけど、アイネクライネの解釈を進めるにつれて、描かれている絵が描いた方もそういう風に思ったのかなと考え始めました。
歌詞に
>きっとあなたと私はいつまでも一緒にいられない
ってあるんですが、それがアイネクライネで女の子が言っていた
>今痛いくらい幸せな思い出が
>いつか来るお別れを育てて歩く
とリンクするような感じに思えました。
たぶん、この男の子は自分が「かいじゅう」であることも女の子が「かいじゅう」であることも何も気がついていないと思いっています。
って勝手に決めつけてしまっていますが。
私なりの感想でした。
おわり。
