3/28、続きの文章を追加。
ごきげんよう、ゆえのです。
読んで頂いてありがとうございます。
先日、「新作歌舞伎 ファイナルファンタジーX」の舞台を観に行ってきたのでその感想を書いていきます。
ファイナルファンタジーXは、PlayStationのゲームで2001年7月に発売されて当時まだゲームをしていた私も遊んで、すごく好きなゲーム作品になっていました。
ファイナルファンタジーX | タイトルラインナップ | ファイナルファンタジーポータルサイト | SQUARE ENIX
今年の2月下旬にそのゲームが歌舞伎として現実的に舞台で上映されることを以下の動画で知って、懐かしいのとどういう風になるのか興味を持ったので観に行くことにしました。
といっても、全体のボリュームで考えると約8時間ほどの長丁場だし本格的な歌舞伎を観るのは初めてだし、1人で行くし、値段は結構するし、本当に行くか少し迷ったんですが、何となく観に行った方がいい気がしてほとんど知った同日にチケット購入してましたね。
総合的に観ての感想は、やっぱりゲームの世界観をこれだけ再現しながら歌舞伎として成立してるっていうのは凄いなぁということでした。
良かった点は、
・360度回転する舞台の構造が存分に活かされているなと思ったこと。場面転換の時とか歩いているだけで舞台が回転して景色が切り替わるので転換がすごく自然?だったというか。
・180度の映像画面は圧巻でした。ゲーム内の映像もたくさん使われていて知ってる画像を大画面で見れたので圧倒されたし、最初にゲームと同じ画面が出てきてティーダの台詞が役者さんの声で流れてきた時は懐かしくって泣けてきましたね。
・物語の筋は概ね良く練られていて、飛ばされるシーンもあるけど全然違和感なく見ることができたし、変更点も色々あったりしたけど、最後の敵であるエボンジュが喋った!とかユウナの最後の台詞をティーダが言ったとか、ここまで来るとそういう物語なんだっていう風感じで受け止められたし。
・衣装や着物で、あの常夏のようなビサイドや民族衣装など露出が多い服が多いんですけど、雰囲気等を壊すことなく表現されてたし、ユウナの衣装はとても綺麗でしたし。
悪かったというかうーん…ってなった点は、
・後半に入ってからのマカラーニャの森まで逃げて来たというシーンで、そういうのが分かりにくくて置いてけぼり感をちょっと感じたりしましたね。
・その後最大の名場面に入っていくんですけど…最初の口付けシーンがなかったので、踊り出す前にちょっとそこはキスしようよ、など思ってしまいました。でも後になって最初にキスするとその後離れなきゃいけないから…そういう動きの面で心の動きと剥離しちゃうからできなかったのかなぁとか色々考えたりしました。
・後半につれて戦闘シーンも多くなって歌舞伎の動き方が多くなっていったからか、物語に入り込むという点では前半の方が入り込めたなという印象でした。
*****
続きを書いていきます。3/28
終了したのが夜なのでホテルに泊まったんですけど、寝る間際に色々考えていました。
まず思ったのは、なぜ私はこの舞台を観に来たかったんだろう?ということ。FF Xが好きだったのもあるんですけど、それ以上に観に行ってみたいと強く思ったこと、申し込むのも今までの自分の中で異常に早かったし、何か特別に惹かれるものがあった感じがしました。
パンフレットも買ったので読んでいたんですけど、今回の脚本では幾度となく敵対するシーモアとその父親ジスカルのオリジナルストーリーもあって、父親の仕打ちに傷ついて憎しみを持っていく様子が描かれていて、最初からその要望があったことも書かれていました。
FF Xは親と子の物語でもあって、ユウナと父親ブラスカの尊敬し父の背中を追っていく物語、ティーダと父親ジェクトの反発しながらも思い合う物語、リュックと父親シドの助け合って一族を守っていこうとする物語、シーモアと父親ジスカルのすれ違ってしまって無念の最後になってしまう物語と、その中で私と自分の父親との物語はどれに近いかというと…シーモアと父親ジスカルの物語なんですよねー。
今回S席で取ったんですけど、舞台からは少し離れているけどすごいどど真ん中で出てくる役者さんが皆んな自分の真ん前に来るという大変贅沢な席になっていて、これはもうちゃんと向き合えってことを言われているんだろうなということを思ったりしました。
舞台にはこの舞台を発案し実現させたティーダ役でもある尾上菊之助さんの息子さんも子供時代のティーダと祈り子役で出演していて、そのお二人の物語も含まれているんだろうなと思ったりしました。
私の場合は、父親と向き合うというより小さい頃から父親の振る舞いで感じたことやできた傷というかそういったものと向き合うためにこの舞台を観に来たんだろうなと考えました。この機会を忘れずに活かしていこうと思います。
終わり。